事業報告
2011201020092008
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健祥会レッドハーツという女子バレーボールチームが、チャレンジリーグ(V1リーグ)にて優勝を果たしました。
チャレンジリーグとは、バレーボール・Vリーグの2部リーグであるから、てことは次は「Vプレミアリーグ女子」の入れ替え戦って事でしょうか??すげぇっ〜!!地元実業団のチームが、1部リーグに手が届きそうな位置まで奮闘しているってニュースには、すこぶる燃える要素がありますよ。選手の方々のその熱意がなんだか、ボクらにも届いてきている気さえします。徳島で行われる試合は毎度、超満員らしいので、応援している方々との一体感がなし得た故なのかもしれません。



4月20日(日)やや曇り、三好市総合体育館にて「JCスポーツスクール2008」を、青少年開発委員会委員長の岡崎 義常くん(←左写真)の指揮の下、執り行いました。
地域の小学校の女子バレーボール9チームが参加し、体育館の中は熱気であふれています。
プロのバレーボールチームの選手に指導してもらえる!という緊張感と期待感の入り交じる中、さっそく開会式です。
ズラリと並ぶ選手の姿を見て、参加者達も少し緊張です。なにやら気迫を感じられます。
簡単な自己紹介を終え、各チームに分かれての準備運動の後、各選手の皆さん直々に技術指導に入ります。




我々阿波池田JCは毎年、子供達に「健全に、そして活き活きと成長してもらいたい!」という願いから地域住民の皆さんと密接した共同活動に取り組んでおります。今回の「JCスポーツスクール2008」もそんな事業の一つとして執り行われました。今年は北京オリンピックの年でもあり、日本でも注目度の高いバレーボールの選手の皆さん直々に、スポーツマンとしての姿勢などを子供達とともに学びたい!……そんな願いも込めてのイベントです。特に大事に思うのは、人とのコミュニケーションを深める大切さを学び、そして膨らむ想像力を持って接する重要性を自覚してもらい、何が正しくて何が間違いかを自然と判断出来る人間に成長してもらいたいという事です。



ともあれ、そんな大層な企画意図とは裏腹に、各チームのちびっ子選手達はそれぞれのコートで、レッドハーツの方々の技術指導を受けています。
まだ慣れていない練習方法や、いつもと違う雰囲気の中で、見ていると次第に指導に従ってボールを追いかけているようです。
「ほらもっと大きな声を出さなきゃ、聞こえないよ!」
「みんなで繋いだ数をカウントしていこう!」
「次の番の人のために、ボールを拾って!」
「まだまだ真剣にボールを追いかけていないよっ!」
「ミスしても下を向いてちゃダメだよ!」



例えば思うのです。
一生懸命が恥ずかしく感じてしまう時、そしてそれが当たり前な空気になってしまった時。
何故かそうした気だるさに価値を見いだした時期が過ぎ、やがてボクらは気づきました。
一生懸命が何より楽しい事なんだ、という事に。
そして今回のイベントで子供達を見て気づきました。
一生懸命な姿を見ていると、こちらも楽しくなってくると。
お腹の出ばったお父さん達や、熟女の域に差し掛かったお母さん達の視線の先に、子供達の一生懸命の姿があり、なかば参加したくてウズウズしている衝動があるようです。
楽しそうに。

体育館の外の広場では、大きな鍋にダクダクと溢れるいいにおいのカレーが用意されました。
午後になって晴れ渡った気持ちのいい空気の下、全員でお昼ご飯です!
ガッツガツとむさぼり食う、おしゃべりする。
そしていつしかレッドハーツの選手さんそれぞれを子供達が囲み、サイン攻めになっています。
恥ずかしそうに「どういう練習をしていましたか?」とか「休みの日は何をしているの?」などと質問をしていたり。
バレーボールで汗を流す子供達の、理想の未来の姿が近くにいるのです。
あれやこれやで盛り上がって、短いランチタイムが終わりました。









さて午後の部は、トーナメント形式の試合です。
今回はひと味違った特別ルールを設けての試合です。
各チームにその趣旨を説明し、試合開始です。
特別ルールとは「先にどちらかのチームが10点取るまでの間、各チームベンチからのかけ声を禁止する」というものです。
つまりいつもなら、監督などがその都度指示する声がしていたものを、すべて禁止してしまうのです。
という事は、実際にコートにいる選手達自身がそれぞれに声を出していかなければなりません。
そしてそれこそが、今回の意図する「コミュニケーションの大切さ」に繋がると信じ、特別ルールとしたのでした。
青少年開発委員会委員長の岡崎 義常くんが、特に意識して設けたものでした。


いざ試合が始まってみると、なんだか不気味なほど静かなコート2面です。しかし試合しています。
あきらかにいつもと違った雰囲気に、何より選手達自信がとまどっているようです。調子が出ていないのでしょうか、ミスなども連発しています。さらに悪循環な無言劇がありそうで惨いです。
なんとかしようと声を出す子もいます。いつものように円陣を組むようになったり、どうにか工夫して調子を取り戻そうともがいている様が、その微妙な空気をよりいっそう悲壮にしているかのようでした。
どちらかが10点を取った途端、両チームベンチから怒号のような声援や指示が飛び交い始めました。
あきらかにわかりました。この体育館にいる全員がその声を出し合ってコミュニケートする重要性に。
チームそれぞれのコーチからすれば、それはわかりきった事でもあり、熱中するあまりこの特別ルールに怒り心頭です。
トーナメントが進むにつれてこの特別ルールは無効化していきました。
熱くなったコーチがもう、我慢の限界で「こんなふざけたルールなんぞ知るか!」とばかりに、指示を出し声援を送ります。
コート内のちびっ子選手らも、その声援で調子を取り戻したのか、徐々にいつものプレイに戻っているようでした。

参加しているそれぞれの小学校のチームはそれぞれ強さがあり、県大会に出場する強豪校やそれを追い越せと迫るチーム、過去強かったけれど今は押されているチーム、過疎による人数の少ないために発展途上なチーム、チームカラーとともに実力があります。
それが今回の特別ルールのために少なからず影響し、勢力図に変化が生じています。
コーチからしてみれば、冗談じゃありません。
特別ルールなんぞクソクラエなのです。当然です。それくらい熱中した試合です。本気なのです。勝ちたいと願って練習しているチームがほとんどだったのです。例え練習試合であろうとも。




後一点というところでミスをしてしまい、負けてしまったのは自分のせいだと泣きじゃくるちびっ子選手が居りました。
試合後その選手のいるチームのコーチが、こう言っていました。
「うちはあまり一生懸命でもないから、今まで試合に負けても泣いたりする子はいなかったんだよ。それはコーチである自分の不甲斐なさなんだけど、今日は違っていたなぁ…。ミスをして負けて、泣いて、それにドンマイと言い合って。僕は感動させられましたよ。子供らのそんな姿を見て、胸の内から熱いものがわき上がってきました。レッドハーツの皆さんに感化されたのか、この特別ルールが良かったのか。ああやって泣いてくやしがる選手を見て、下の学年の子らは何か感じるものがあったと思います。一生懸命やってダメだって、悔しくて泣いているその姿を見て、感動しない訳がない。僕は初めてそんな姿を見ましたよ。これからを楽しみに思う事ができます。」







審判の事や進行に若干の不備があり、我々(JC側)の失点もありましたが、とにかく試合が終わりました。
それぞれのチームにそれぞれの試合後がありました。
さて次は、レッドハーツの皆さんに質問タイムです。
「やめたいと思った事はありますか?」
「小さい頃は何をやっていましたか?」
「上手くなるにはどうすればいいですか?」
などなど。
選手の皆さんは、それぞれの事を丁寧に話してくれました。
やっぱりボクらは生きる中で、失敗や挫折を経験するものです。
その程度には個人差はあれ、それを乗りこえようとする事ができるようになりたいし、そう育ってほしい。
小手先の強さではなく、精神の強さの大切さを、選手のみなさんには教わりました。



で、表彰式やら終わりの挨拶やらで「スポーツスクール2008」は終わりになります。
最後にみんなで記念撮影をしました。
カメラに写るみんなの笑顔がまぶしすぎます。
スポーツっていいな、などと照れくさい感想が自然と出る、そんなイベントが終わりました。
夕焼け小焼けで日が暮れる中を、みんなそれぞれの帰路にたちました。
バスに揺られてレッドハーツの皆さんも帰っていきました。
なんかハッピーで終われてホッとする、JCメンバーでした。
ビールで乾杯し、わーわー言ったわけでした。
気づけば今日は、メンバー全員が参加した例会になっておりました。
来年に繋がるように企画された事業は、こうして終わりました。



バレーボールVリーグオフィシャルサイト:健祥会レッドハーツ
社会福祉法人 健祥会

徳島新聞社:04/21:児童100人にバレー指導 三好、健祥会レッドハーツが教室
毎日jp-徳島:バレーボール:健祥会レッドハーツ、プレミアリーグ昇格へ闘志??入れ替え戦



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