2012年度 社団法人 阿波池田青年会議所
理事長 楠本 隆文
所 信
2011年3月11日に起きた東日本大震災は私たちの心に大きな傷跡を残しました。過去に類を見ない地震とそれに伴って発生した大津波は多くの尊い命を奪い、福島原発の事故は地元の人たちの愛する故郷に悲しい思い出を刻みました。日本中が不安に覆われている今、私たちは何をなすべきか。求められているのは何なのか。一日も早く、みんなが笑顔を取り戻せるように「明るい豊かな社会」の実現に向けて汗を流すしかありません。それが私たちJCの使命です。
〜はじめに〜
昨年(社)阿波池田青年会議所は創立40周年という大きな節目を迎え、大々的に40周年記念事業を実施いたしました。振り返って見ると昨年はあらためて、運動を続けることができた事に感謝をする機会と、私たちの先輩方がどれ程まちのために尽くしてきたかを知る事ができた、貴重な一年であったと思います。本年度、私たちは基本理念【挑戦】「できる、みよし、ほっとけない」をスローガンとして掲げています。困難にも果敢に挑戦する勇気をもって、しっかりとまちづくり、ひとづくりに取り組んで参ります。本年度は次なる50周年に向けての最初の一歩となる一年です。伝統を受け継ぎ、JCとしての本分を発揮して、私たちも後輩に誇らしい足跡を残せるよう、一年間、全力で走り続けます!
〜JCの魅力〜
JCで一つの事業をやり終えたとき、何とも言われぬ充実感があります。自らの思いを形にしていく面白さ、共に汗をかいてくれた仲間のありがたさ、「私を捨て公に尽くす」事によって得られる感動は金銭には換え難いものがあります。会員それぞれが年齢も違えば職種も違います。当然、育ってきた環境も違うわけですから、考え方も人それぞれです。時には激しい議論になる時もありますが、その中から反省や課題を得て大きく成長できる機会にする、それがJCの大きな魅力の一つです。またJCは様々な立場の人と知り合うことができます。異業種間での交流は見識を深め、人生の幅を広げるのに大いに役立つ事でしょう。縁あってJCに入ったのですから、ぜひともその機会を最大限に活かし、目的を持ってJC運動に取り組みましょう。
〜会員の資質向上〜
「三つ子の魂百まで」とはよくいったもので、人それぞれ育ってきた環境が違うわけですから、考え方や性格が違うのは当然です。「自分はこのままでいいんだ」「自分は間違ってない」私を含め誰しもがそう思いがちなのではないでしょうか。しかしながら、せっかくJCに入ったわけですから、経済人として、JEYCEEとしての資質を向上させる事にも努力を惜しむべきではありません。JCの運動には人を成長させる力があります。その力を得るのは本人の姿勢一つであると思います。しっかりとした目標をかかげて取り組むことで成長への機会を得られる事と確信しています。皆さん共に学び向上できる一年にしましょう。
〜会員拡大〜
会員拡大はLOMの存続、十分な運動を成すためにも会員全員で本気で取り組むべき必須事項といえます。勧誘の際、相手に気持ちを伝える説得力を得るには、それぞれの会員が自らの言葉でJCを語れるよう志を持ってJC運動に取り組まなければなりません。またJCという組織がどういうものかを伝えるには、対外事業は絶好の機会であるといえます。最初は小さくともコツコツと継続していけばやがては大きな実を成すと確信しています。理想は「阿波池田青年会議所に入りたい」とまちに住む若者が自ら門を叩いてくれる事です。ともにそんなLOMを作り上げていきましょう。
〜マニフェストサイクルのありかた〜
過去に私たちは市長選に際して候補者の公開討論会、マニフェストの中間検証、任期満了に伴う検証など、私たちなりのスタンスでマニフェストサイクル運動に取り組んで参りました。意義の強い内容でありますので、形骸化を防ぐためにもその都度の検証、改良は必要不可欠であると考えます。常に最適な手段を持って、広く市民のニーズに応え得るものにしていきたいと思います。
〜魅力ある事業を〜
自らの思いを形に変え、まちやひとのために伝え、ともに喜びを味わえるのがJCの大きな魅力の一つです。創造には苦労や困難がともないますが、明るい未来のため、失敗を恐れず果敢に挑戦する勇気を常の心構えとして持ち続けて参ります。また「継続は力なり」との格言通り、初めは小さなことでもコツコツと続けていれば、やがて大きな力となって成果は表れます。私たちの運動も然りであります。過去5年に渡って好評を博している新春賀詞交歓会はもとより、とりわけここ数年継続して実施している青少年事業は地元のメディアからの関心も高く、地域の皆様からも高い評価を得ている処であります。着々と根付きつつある事業なので(社)阿波池田青年会議所の総力を挙げて取り組んで参ります。また40周年記念事業に際して開発された「みよしB級グルメ」についてもしっかりと見守っていく必要があります。
〜おわりに〜
いうまでもなくJCは20歳から40歳までの限られた時間でしか運動できません。その限られた時間の中で私たちはJCの信条である奉仕・修練・友情の精神に基づき、一生懸命JC運動に取り組まなければなりません。現在の日本は少子高齢化が進み、人口がどんどん減少しています。私たちの故郷は地方のいなか町ということもあり、その流れが顕著であります。かつては四国の交通の要を担い、宿場町として栄えた賑わいは遠い過去のものとなりました。おそらく他の地方でも同じような状況で、有効な手立てもなく、ただまちの没落を眺めるしかないのが悲しい現実ではないのでしょうか。ひとつのまちを活性化するというのは並大抵のことでありません。しかしながら私はそういった時にこそJCのメンバーが必要なのではなかろうかと思います。「自分たちがこのまちを元気にするんだ」という気概を持って運動に取り組んでいけば、必ずや光はさすと信じています。われわれ同士がJC運動を通じて世のため人のために尽くし、本当の優しさと強さを兼ね備えた、すばらしい人格を身に付ける事ができればこんなに嬉しい事はありません。
私たちには無限の可能性があります!できる、みよし、ほっとけない!
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